• テキストサイズ

出会った意味

第2章 かかしの闇


かかしサイド 続き

________________

眼が覚めたら、夜明けだった。



不安定になった俺のことを必死に守ろうとしてくれていたのか、俺も俺で無意識に彼女に助けを求めていたのか、お互いの体はからみあっていた。

久々によく眠れた感じがする。
人の体温って、こんな心地よかったか。

衝動的に誰かと夜を過ごすときがあっても、ここまで気を許せない。
許したくない。

アンナのあどけない寝顔を眺めながら、罪悪感が蘇った。

覚えている。
見下ろした彼女が不安そうに小さくなっていたこと。
何かを言いたそうにしていたのに、俺はまったく聞く耳をもたなかったこと。
挙句の果てに、過呼吸まで起こして倒れる始末…
もう最悪‥‥

あれこれ考えながら、もう一度彼女のそばに身をうずめて目を閉じた。
/ 57ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp