第3章 友人カミシロ
「このあと神代とメシ行くことになってるんですけど一緒にどうですか?」
と誘われて黒崎くんと共通の友人である神代くんを待つことになった。
彼はスペイン語授業真っ最中だ。
ひょうひょうとしている黒崎くんとは反対に、超がつく真面目な彼なので、食事の時間が小言を言われつづける時間になることは予想できていた。
「なんで授業こなかったんだよ?ほら、これ今日の分。」
ほら、さっそく怒ってる。
和風おろしハンバーグの上をプリントが渡る。
授業で配布されたプリントと、いかにも彼らしい几帳面な字がならんだノートのコピー。
「わぁ、ありがと。黒崎くん、のり貸して。」
「ん、まって。」
がさごそと黒崎の持つ大きな黒いバックには面棒から香水までたくさんのものでつまってる。
「そのまま貼るの!?せめて書き写すとかさ・・」
と、呆れた顔をしているのが神代公太郎。
神代君は筋トレが日課っていうだけあって、身長が高い上に身体も大きい。
ちょっと焼けた肌に白いシャツと紺のニットのきれいめの服装。髪の毛は栗色に染められていて、友人の情報ではかなりモテるらしい。
そして黒崎君に負けず劣らずの甘党。
ハンバーグは食べ終わって、今も大きなチョコレートパフェを美味しそうに食べている。