第4章 Shall we dance？

ハルカ｢……。｣

櫂｢……わ、悪い｣

ハルカ｢う、ううん…｣


どくん どくん――。

う、わ…こんなにドキドキしたの、初めてかも…！


櫂｢…踊るか？｣

ハルカ｢え…？｣


そう言って手を差し伸べられた。


櫂｢折角教えたのに、俺とは踊らないのか？｣

ハルカ｢…ふふっ、よろこんで♪｣


練習でもいっぱい踊ったのに、｢これが本番だ｣というように、手を握り返した。

再びダンスが始まったのか、会場から漏れてくる音楽に合わせて踊りだす。

まるで、そこだけ時間が止まってしまったかの様だった。


三和｢櫂のヤツ、どこ行ったんだ？……あ｣


食事の乗った皿を持ち櫂を探していると、バルコニーで踊っている二人の存在に気が付いた。


三和｢…仕方ねぇ、一人で食うか｣


空気を読んだ三和、グッジョブ…！