【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第3章 宿主
一階に降りると、シンさんが店の後片付けをしていた。
シン「あ、気が付いたんですね!良かった!」
ハルカ「はい、すみません。お世話になりました」
シン「いえ、困った時はお互い様ですよ。それより、君を待ってる方が居ますよ」
ハルカ「待ってる方?」
誰だろうと思っていると、『外に行けば分かります』と言われて出てみると…。
櫂「……………。」
ハルカ「櫂、くん?」
そこに居たのは、櫂くんだった。
櫂「もう大丈夫なのか?」
ハルカ「え、あ、うん。ありがとう」
櫂「…そうか」
それだけ言うと、後ろを向いた。
ハルカ「え!ま、待って!それだけ…?」
櫂「ああ」
そのまま櫂くんは人混みの中に消えて行った。
ナイト「………………。」
ハルカ「ナイト?どうしたの?」
ナイトが不機嫌そうな顔をしていた。
ナイト「あいつ、気に食わない」
ハルカ「え!?どうして?」
ナイト「…何となくだ」
ハルカ「何となく、って…櫂くんは良い人だよ?今日も私が悪い人達に絡まれた時、助けてくれたし」
ナイト「……尚更気に食わない!」
ハルカ「えぇ?」
私はどうしてナイトが不機嫌なのか分からないまま帰路に着いた。
そして、私達から少し離れた場所では__。
三和「成る程ねぇ?」
櫂「三和…帰ったんじゃなかったのか?」
三和「いや~、そうしようと思ったんだけど、お前の様子が変だったからな」
櫂「…………。」
三和「もしかして櫂が言ってた『昔に会った女の子』って?」
櫂達が、ハルカ達を振り返る。
ナイト「よし、負ぶってやるから背中に乗れ」
ハルカ「いや、いいって!」
櫂「……さぁな」