第8章 【第6章】来星ナユ、ついに対面!!
とても心優しい人である。自分が存在することを認めてくれただけでなく、学校生活でも私事でも何かとサポートしてくる。
チユはそれらに対しすっかり恐縮しているのだ。
「明日、体が平気なようであれば風紀タワーでの話を聞かせてほしい」
『うん、分かった。…おやすみなさい』
「また明日な」
こうして3人はそれぞれ別れたのであった。
そして時をかなり遡(さかのぼ)り、メラがチユを連れていきしばらく経ったあとの風紀タワー。
風紀委員は既に集まっており、各々の仕事をこなしている。
ナユは定位置であるソファに座り、不機嫌そうにシノブに愚痴る。
「あーあ、あともう少しだったのになー。本っ当にアイツら、肝心なときに邪魔してくるんだから。またやり直しかー」
「あいつらにとってもチユ様は重要な存在ですからね…やはり簡単には行かないかと」
「それもそうか。ま、チユの利用価値なんて梅雨ほどにも分からないでしょうけど」
ナユは嘲笑(あざわら)いながら、次の作戦を考えるのであった。