Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第8章 壊して
夜、俺はステラの隣にいたいと思った。
俺と会いたいかどうかは分からないが、このまま会わないでいられる訳が無い。
もう手放さない。ステラさえ手放してしまったらファーランやイザベルに顔向けできない。
今まで押さえつけてきたんだ、その結果がこれだ。
失いたくないという自分の弱さに甘えて自ら離れた結果がこうならば、もういっそ手に入れて守り抜いた方が良い。
__が。どこを探してもいない。そもそもステラの部屋がどこか分からない。
「あ!おーいリヴァイ!」
廊下を歩き回っていた時、メガネに話しかけられた。
「……何の用だ」
「いやー何、今からちょっとした話し合いなんだけど」
「俺は参加しねぇ」
「違う違う、ステラだよ。あの子がいないと始まらない。リヴァイ見てない?」
俺こそ知りたい。
「……見つけたら連れてきてやるよ」
「あ、そお?じゃぁよろしく」
やけにあっさり引き下がるな、と思ったが次の瞬間、肩に手を置かれて強く言われた。
「あの子を手放すような真似はするなよ。傷つけたらただじゃおかない」
「…」
黙ってそのまま肩に置かれた手を振り払った。
そんなこと、言われなくても分かっている。
探し回るうちに、屋上にいるのでは、と僅かに期待した。もう既に足は屋上へと向かっていた。