Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第6章 安堵
ステラだった。
ふわりと笑いながら透明な涙を静かに流すステラに触れられる事に、心臓が暖かくなった。
ステラが、このクソ冷たい風を暖かいと言う理由が分かった気がした。
ごめんなさいと謝るステラに、また熱いものが込み上げる。
何を言っている、俺がお前を守れなかった。
何もしてやれなかった。
手離したくないと思っているくせに、自分からお前が離れていくのが怖くて、お前を失うのが恐ろしくて、ただお前を見ることしかしていなかった俺こそ、お前に謝らなくてはならない。
気付いてはいけない感情に気付いてしまいそうだった。
このまま無理に手に入れてこいつの幸せを奪うようなことはしたくない。
その思いが微かにありながらも、体はステラを壊してしまうんじゃないかと言うくらいきつく抱きしめてしまっていた。