Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第6章 安堵
844年。ステラが来て2年経った。
まだステラは分隊長にはなっていないが、訓練兵の指導や上官達との訓練は2年前から変わらず続いていた。
最も、訓練兵の中で「天使がいる」と噂になり、真相を確かめようとする訓練兵が多いことが原因だろう。
ステラの存在を確かめようとするうちに上官と訓練するステラを見て、あの速く綺麗な立体機動を教えてくれと縋る訓練兵は少なくない。というより多い。
「どうするんだエルヴィン、ステラに話すのか?多分そんなことしたらあの子は泣くぞ」
ミケがすん、と鼻を鳴らしながら言った。
地下街でのある仕事について話をしていたが、ついステラの方に頭が行っていた。
泣くだろう。……ステラは滅多に泣かない。一人でいる時に泣いているかもしれないが、思い詰めた表情をしても泣くことは無い。
「だとしても私はあれらを諦めるつもりは無い」
「話すのか?」
「…いいや、話さない。というより連れていかない」
「……後で嘘つきって言われるかもな」
「構わない。なんと呼ばれようがステラがここに残るなら何だってする。彼女は必要な駒だ」