Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第5章 忠誠
「上官に恵まれていたからここ迄辿り着けたけれど……私が教えるなんて」
「いやでも誰だっけ?ステラ、君が卒業した時に入ってきた子達の中にいた… 」
「ヴァニーユ?あぁ、あの子は…
「随分と熱心にステラに教えを乞うていたみたいだけど、どう?噂によると君が教えた子達はありえないくらい実力があがっているらしいじゃないか!」…そうらしいけど……」
うーん、と悩むステラにハンジが言葉をかけ続ける。ミケも口を開いた。
「ステラ、君は能力も高いが人格も優れている。上に立つ素質もある……皆君がなる事に反論は無いだろう」
ミケがちらりとこちらを見る。まるで自分の考えと共に、俺の考えも同時に言ってあげたからなとでも言わんばかりの表情だった。
「その期待を踏みにじる様なことをする方が心が痛むな…」
「ならなってくれるか」
暫く悩んだ後、彼女は笑顔を見せてドアノブに手をかけた。綺麗な髪をなびかせながらこちらを振り向く。
「エルヴィンが団長になった時になら、いつでも」
そしてステラは出ていった。
この感覚は、ステラが俺に忠誠を誓った時と似ていた。