Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第4章 出会い
その日は、中々寝つけなかった。
イザベルを起こさぬように小さく窓を開け、冷たい風を頬に受けながら地下街を見渡す。
父様と母様が殺されてから、警戒心が強くなったように思う。その為か、理由は定かではないがずっと見られている感覚がある。
リヴァイやファーラン、イザベル達のように暖かな視線ではない。監視しているような、突き刺す視線。
誰かが、必ず誰かがいる。
恐怖もあるが、これ以上リヴァイ達の手を煩わせる訳にはいかない。
隣でぐっすりと寝続けるイザベルの目が覚めぬように窓からそっと出る。
普通にドアから出たら、野良猫のようにリヴァイに気付かれてしまうから。
彼に貰ったローブを来てフードを目深に被り、まだ誰も起きてこない空間を1人で彷徨っていた。
1人で外に出たのは初めてだ。乾いた空気を吸い込み、周囲を見渡す。
何故だろう、凄く視線を感じるのに、先程のように嫌な感覚はなくなっていた。好奇心故か?
リヴァイ達の家から十分離れた場所で足を止め口を開く。
「其処にいるのは分かっている。姿を見せて」
静かな空間に私の声だけが響いた。
しかし何も起こらない。
気の所為か、私の思い込みか……急いで戻ろうと後ろを向くと、背後に‘彼等’が‘降り立った’。