Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第24章 決意
集中しろ、集中しろ……後で嘆くんだ、後で泣くんだ。今前のように精神を崩壊させてみろ、エレンはどうなる?
ふと、肩を誰かに抱かれていた。
それが私の愛する人だと分かった瞬間、落ち着くことが出来た。
深呼吸をし、リヴァイの目を見た。
互いに、互いを残して死ねないという事を話したのが随分と昔に思えた。
エルヴィンに呼ばれ行こうとしたが、何を示し合せる訳でもなく唇を重ねた。
送る側と送られる側……何時だったか、私が足を痛めた時は立場が逆だった。
何か言葉を発することもせずに、頷いて別の道を歩み始めた。
分かっている。互いに、こんな所では死ねない。
エルヴィンを無事に連れ帰れ、とリヴァイに言われた気がした。不器用な人……エルヴィンにも私にも死ぬなと言っている。
前を向いてリフトの準備に取り掛かった。
馬で壁上を駆ける案を出し、エルヴィンと共に向かった。
_________ミケやナナバが死んだ事に、動揺を隠せないはずもない。精神の一つや二つ崩壊するだろう。
が、唇をきっ、と結んだステラは前を向いていた。後から嘆く。後から泣く。その ‘後’が来た時、2人でいれる確証は無い。だが、いれないという確証も無い。
こいつは生きて帰る。絶対だ。分かる。
エルヴィンと共に生きて帰れと、言葉には出さなかったが伝わったはずだ。
俺の好きな目で……射抜くような目でしっかりと俺を見て頷いた。