Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第10章 その後
その後、ステラはハンジに抱きかかえられ、病院に向かった。
エルヴィンと俺はこの男を拘束し、ステラに使ったと思われる睡眠薬を倍投与しておいた。
診察が終わり、ハンジから結果が伝えられた。
ステラの腹部に殴られた後があり、相当な深手を負ったとの事だった。
加えて、使用された薬は睡眠薬を加工した一種の覚醒剤であり、眠りにつくのではなく一時的な気絶を催し、筋肉の低下、つまり動かせない状態になってしまうという。
薬は徐々に抜けてきているから問題は無いが、もし今回以上の量を摂取していたら気絶したまま動かなくなっていたかもしれないと聞かされた。
「…だから、もしステラがあの送られてきた菓子を食べていたらと思うと震えが止まらない」
震えながらハンジが言った。
エルヴィンも怒りや悲しみが混じった声で言った。
「リヴァイ、君に今回のストーカーの事は話すつもりだったんだが、ステラからきつく止められていたんだ。その代わりに上官達で守る、と言っていたのに…このザマだ。君に顔向けができない。本当にすまない」
俺はむしろ、それに気づかずに守ると言っていただけの自分を呪っていた。固く握りしめた手をさらに強く握る。
「…………」
「落とし前は私達がきっちり付ける……4人分の怒りと、ステラ自身が背負ったもの全てをあれに償ってもらう。
君が今1番すべきことはステラのそばにいる事だ」
「だが男にあぁされた以上……しばらく男は見たくはないだろう。あいつが辛い目にあっている時、俺はのうのうと部屋で紅茶を飲んでたんだぞ」