第4章 T.03
「それで俺ら下級神は上級神に課題をもらって、その課題を合格することによって進級できるって訳だ」
「なるほど。…でもそれのどこが私と関係するの?」
思いがけないところで神様の世界の仕組みを知り感心しながらも、肝心な自分との関わりが話から見出せない。
「そうそう、そこな。俺が上級神からもらった課題。それがお前だ!」
「はあ?」
私が課題?
神様の?
「まって、どういうこと?それ」
「だから、俺の進級課題はお前なんだよ!詳しく言うと『人間記録』!」
「に、人間記録……?」
全然聞いたことない単語の組み合わせに、混乱していた頭がもっと混乱する。
「そ。お前の好きなヘタリアの世界にお前を送り込んだ時、お前はどういう反応をとるのか。どういった行動に出るのか。それを記録してまとめて結果、考察を付ける。これが俺の課題なんだよ」
「はあぁ……?」
開いた口が塞がらない。
なんて事だ。こんな事があっていいのか…!
「私は神様の進級課題…?」
「そゆこと!ただ記録だからな。お前がどうこうする必要はない。自由に暮らせ!」
「ってことは、元の世界にはーー!!」
「俺の課題が終わるまで付き合ってもらうぞ☆」
「くっそおおおぉぉぉ!!」
デスよねー!だよねー!
途中から薄々気づいてたよ!!
「つかどうやって私をこの世界に連れてきたの!?」
「上級神の力でヒョイっ、てね☆」
「チートだああああぁぁ!!!」
あぁ…もう無茶苦茶過ぎます…。
ここまで着いてこれた私を誰か褒めて!