第2章 T.01
「2014って………!お前本気か…」
「いたって本気です超大真面目です」
そっか、今はWW2くらいみたいだし、私がいた現代は未来になるのか。
なんか不思議な感じだなぁ。つい昨日まで現代に私はいたのに。
「現代にはiPhoneってのがあるんですよ」
「あいふぉーん?」
「はい。音楽聴くのも、写真を撮るのも、電話も手紙も、調べものだってなんだって1つの端末でできるんです」
マジか…と目を見開いて驚いている様子。実物が無いのが悔やまれるな、くそ。
それにしても面白いな。しかし、未来から来たという話信じてくれたのか?この眉毛は…
ふと、イギリスの顔を見ると急に真面目な顔になって私に聞いた。
「…お前の、元いたその世界は平和だったのか」
平和…かぁ。
とりあえず第二次世界大戦はとっくに終わってたしな。この時代と比べれば平和っちゃあ平和だったかも。
でもこれは日本だけの話だ。
私なんかが知らない国で、全然知らん人が今も平和に暮らしているとは限らない。
世界はすごく広いんだ。知らないことなんて山ほどあるし、私みたいな弱虫が知っていいことじゃないのかもしれない。