第2章 T.01
「………はぁ。…で?異次元がなんだよ?」
何時間にも感じられた(多分実際は2分くらい)微妙な空気の沈黙を破ったのはイギリスだった。
明らかにため息つきましたよね!?ため息でしたよね!?さっきの!?!?
私だってこんな胡散臭い話したくないわ!でもこれが事実なんだもん!!
文句の言葉を並べつつも、一応話に興味は向けてくれたんだなぁと思い、誰にも気付かないくらい小さく安心した。
「普通はこんなこと、ないはずなんですけど…。なぜか朝起きたら空にいて…落ちてて…墜落して、怪我して…って感じですハイ」
「なるほど、全然わからん」
「ですよね!私にもわかりません!!」
「なんで開き直ってるんだよお前…」
一応真面目に話を聞いてくれているのに、こんな現実味のない話で少し申し訳なくなる。
…向こうの世界に居た頃はぼっちな眉毛をみて「やあいwwwwwぼっち眉毛wwwww」とかよく呟いたもんだけどなあ…。やっぱ実際に目の前にいると違うものかな。
「………あ」
顎に手を当て、何かを思いついたように呟いたイギリス。
はて。
皮肉じゃないといいけど。