第2章 T.01
「なんだよ、今まで否定だけだったのにいきなり…」
そう吐き捨てた彼は戸惑ったように見えるけど、それを確かめる術も気力もないので、私は力なく見つめ返した。
「でも、仕方ないですよ。それが戦争ですから」
今の私にできる、精一杯の笑顔でそう言った。
私なんかに何が分かっているのだろう。それでも、何かを言わないと別のものが溢れ出てしまうと思った。
その時、ふいにイギリスに強く肩を掴まれ揺さぶられた。
「〜〜っ、わかった、わかったから!!お前その顔をやめろ!」
突然の出来事に脳がついていけず、私は目をぱちくりさせた。
自分はそんな酷い顔をしていたのかびっくりしたけれど、それよりもなぜか必死げなイギリスの顔にびっくりした。
私が驚きで硬直しているのに気づいたらしいイギリスはどもりつつも、すまんと一言いい離れた。
「あー、ほら、なんだ、お前は何処から来たんだよ。言い訳くらい聞いてやる」
気まずそうに手で口を覆いながらイギリスは、近くのソファーに座った。
未だどきどきは消えなかったが、完全にイギリスが話を聞く体制にはいってしまったのを見てこれはしまったと思った。
あ、朝起きたら空にいましたとか………素直に話していいのかこれは…