第8章 寝顔は天使、とはよく言ったものだ
「ただいま。」
夕方、2泊の任務を終えて帰宅した。
いつもなら飛び込んでくるヤツが、今日は来ない。
どうした?
任務はないはずだろう。
家の廊下を進み、一つの和室に入る。
「ここにいたか…。」
いい天気だったのが一転、少し前に夕立が来た。
それで慌てて洗濯物を取り込んだはいいが、何を思ったか寝てしまったと。
洗濯物に囲まれて、幸せそうに眠る。
手にはオレの上着をしっかりと握っている。
「ただいま、。」
柔らかな、白い頬をなでながらそっとつぶやいた。
寝顔は天使、とはよく言ったものだ
「む~、ネジぃ…。」
「…?」
「……お色気ムンムン…。」
「……っっっんの、起きろ!たわけっ!!!!」