第6章 いつの間にこれが普通になったんだろう
オレの一日はの「おはよう。」から始まり、の「おやすみ。」で終わる。
そして、今日も一日が始まる。
「おはよう!」
「あぁ、おはよう。」
「わ~、良い体してるね。」
「着替え中に入ってくるなといつも言っているだろう。その前に…、」
「ノックしろ。」
「わかってるなら、やれ!!」
声を荒げるというのは、腹筋を鍛えるのに一役買っている。
前はこんなに大きな声を出す人間ではなかった。
どちらかと言えば、静寂な時間を過ごすのが好きだった。
今では静けさの欠片もないがな。
いつの間にこれが普通になったんだろう
「着替え中覗いても、恥ずかしがらなくなったね。」
「人間とは学習する生き物だからな。」