第3章 会いたかった人

セバスチャンさんそういったあと小声で言った。

｢料理は全部、彼が作ったんだ｣

｢へぇ～すごいね｣

そんなことを話しているとお父さんははっと思い出したように言った。

｢そういえば優奏、みんなに自己紹介をしようか？｣

(そうか...私も言わないと...！！)

｢早乙女優奏です！よろしくお願いします｣

｢優奏か、きれいな名前だね｣

名乗ると正面の男性がそう微笑みかけてくれる。