第3章 会いたかった人
セバスチャンと呼ばれた執事らしい身なりの男性は、片付けの手を止め、主の方へ姿勢を正す。
「どうやら変わったお客様みたいだ。迎えにいってもらえるかな?そろそろ晩餐の時間だしね」
「かしこまりました」
優奏seid
「逃がさなくてもイイんじゃない?一緒に晩餐に出てもらえばさ~」
「それは、お前が勝手に決めることじゃねぇだろ」
「えー。野郎ばっかのあの席にその子みたいな女の子が花を添えてくれると嬉しいんだけど」
(晩餐?屋敷?ここって美術館じゃないの?)
軽い男性の言葉にますます混乱していると。