第3章 会いたかった人
(えっ?)
しんと静まり返るくらい廊下に立っていた。
(えっ?あれっ!?さっきの廊下は?)
目の前の光景は、さっきいた場所とは、全く違う。
(それにこんなに暗いなんてま、まるで...)
夜みたいだ、そう思いながら近くのカーテンを開けると夜空が広がっていた。
「本当に夜!?」
(何で?時間は!?)
腕時計で時間を確認すると14時半を回ったところだった。
(で、でも...)
もう一度空を見ると月は、変わらず夜であることを告げる。
(とにかく)
混乱しつつある頭をちゃんとさせたくて、両手で軽く頬を叩く。
「通ってきた廊下を戻ろう!」
そういった矢先...くらりと視界が揺れ、目の前が真っ暗になる。
(何?)
突然のことに驚いていると背後から気配を感じ。
振り向いた瞬間腕をとられ黒い影に抱き込まれてしまう。
「い、嫌だ!!離して!!」
本能的に逃げようとしたが逃げられず。