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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第3章 兵士と破落戸たち



兵団本部に到着し馬車からリヴァイ、ファーラン、イザベルの三人組は再会した。
イザベルもファーランも寡黙なミケが監視だった為か、咎められる事もなく馬車から見える町に感動したらしかった。

リヴァイはエルヴィン、ミケに監視されながらこれからも付きまとわれると思うと、ウンザリだった。

エルヴィンたちが馬車から降りた際に若い兵士達はサッと右手を心臓の上に置く敬礼をした。
その中で年かさの男がエルヴィンと話している。
どうやら厄介者達の兵団内案内を頼まれたようだ。
エルヴィン達は何か用があるのか、振り向かず去っていった。

残されたフラゴンは、分隊長を務めていると言い露骨に嫌な顔をしつつも、案内を開始した。兵舎内や、被服室では、それぞれサイズのあった兵団服を支給し、地下からの衣服は捨てるか、普段着にしろ。との有り難迷惑なアドバイスまで頂いた。

兵舎内、訓練場、宿舎と先導する。ここで問題が起こった。
宿舎は男性、女性に分かれており、リヴァイとファーランは同部屋だが、イザベルは女性宿舎と判明した。
イザベルは猛反発するも流石に、そこはフラゴンも、イザベルの反発をやり込めた。

部屋に入るとリヴァイはまず、ベッドの裏を触り清潔さを確認し青筋を立て始めた。
ファーラン、イザベルは顔色を変えているのにフラゴンは部屋は整理整頓、きれいに使え!と指示をだす。
リヴァイが反応するがファーランは何とか事態を収めた。
ファーランはリヴァイに注意するが、リヴァイにとって、こんな部屋が綺麗とはいえないし、耐えられない。
嫌な予感を感じていたファーラン、イザベルを巻き込みリヴァイは潔癖症を丸出しに掃除に励んだ。


リヴァイの気が済んだ所で兵団服に着替え、フラゴンに連れ回された兵団内を確認の為に歩く。
敷地はかなりの広さがあり、建物も幾つかある為、それなりの時間がかかった。

食堂や談話室などがある兵舎の屋上で三人は座り、地下では見ることは叶わない空を見上げていた。
普段はやたらと騒がしいイザベルも静かに、ただ空を眺めていた。
やがて、空は青からゆっくりと夕暮れの橙へと移り変わる。
本当に地上に来たのだと、空を見つめ実感した。


それは美しくいつまでも見ていられると三人は言葉少なげに見つめていた。

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