第39章 ご褒美?
リヴァイの仕事が一段落ついたら特別休暇に入れるらしい。
私の予定はすぐに開けられるけどリヴァイはそうはいかない。
「いっやー。もうね、会議後バチバチだよ」
ケラケラ笑いながらハンジさんが言うには特別休暇とはいえ一日くらいと思っていたのが最低でも五日と譲らずエルヴィン団長との攻防戦が面白かった!とのこと。攻防戦?と思って訊ねる隙なく目の前の上官は楽しそうにその日のことを話し始めた。
___
_____
「ところで特別休暇だが五日はほしい」
「いくら特別休暇とはいえ長すぎだ。壁外調査の話もそろそろだ。仕事も滞る。許可はできないな」
「そうか。確か俺が聞いたのは特別休暇やるって話で日数は指定されてないはずだったが」
「五日休めとも言っていない」
「それは俺の知ったこっちゃねぇな。今まで碌に休みも取れてねえから纏めてとる。調整するのはお前の仕事だろう。とにかく最低でも五日だ」
「兵士長がその間の仕事は放り出すのか。示しがつかないだろう」
「エルヴィン、理由は何とでもつけられるだろう。仕事は休暇までに進めておく。それでも仕事が溜まるってことなら休暇から戻ったらすぐに終わらせる」
「リヴァイ、さすがに五日は無理だ。聞き分けろ」
「兵団は俺が不在なだけで回らねえと?」
挑発的な言葉から険悪な雰囲気になり、平行線をなんとかしようとミケさんも説得するもリヴァイの剣呑な目で一瞥されただけでリヴァイとエルヴィン団長の睨み合いは続いてラチがあかなかった…のでハンジさんが妥協案をだしたらしい。
「あー、じゃあさ!間を取って三日ならどう?!その間なら大して仕事溜まらない!私達も頑張るからさ!ねぇ、エルヴィン!これならいいんじゃない!?」
まだ睨み合ってる二人を見守っているとエルヴィン団長が大きく溜息をついて一言。
「仕方ない。三日なら許可する」
「譲歩してやる」
___
「休暇申請でヒヤヒヤしたのは初めてだったよー、空気が真冬だったのが温度戻ったから笑いそうになった」
「分隊長。あなた笑ってました。」
「そうだったっけ?」
「兵長に蹴られてたじゃないですか」
モブリットさんがそう言うとハンジさんはアハハーと笑った。
「す、すみません」
「なぁに言ってるの!楽しんできてよ、ね!」
明るくハンジさんはウィンクした。