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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第36章 変化※


エルヴィンが団長として王政府からも正式に承認された。

それに付随して人事権を与えられる。
調査兵団団長に就任した際の側近は決まっていた。
初めは反対や異論が出るのは承知の上の人事だ。

これからの兵団を率いて行くには人材を活かすことが兵団の行く末を決める。

「エルヴィン、用は何だ?」

リヴァイがドアを開けると数人の見知った顔触れがいた。

「来たか、リヴァイ。」

「やっほ〜!」

ハンジの脳天気な呼び掛けはスルーしてエルヴィンを横目で見る。

「ここに来てもらったのは、これからのことについてだ。」

「勿体ぶんな、サッサと済ませろ。」

苦笑いするエルヴィンとは対照的に緊張の色を見せるナナバ達。

「先日、王政府から俺の団長就任が承認された。」

だから何だ?とばかりに訝しげにエルヴィンに視線を強めると整列したミケから、「人事についてだ。」と用件が告げられた。

「俺には関係ねえ話のようだが?」

「これからは責任ある立場に就いてもらいたい。」

「それに俺も加えようってのか?お断りだ。他の奴らの生死まで背負う気はねえ。」

「リヴァイ、これは決定事項だ。拒否権はない。」

チッと舌打ちしながらもエルヴィンに正面から顔を向けると何処か楽しそうなエルヴィンと目が合う。

「此処にいる者には、既に伝えてあるがそれぞれのランクを伝える。」

「ミケ、ハンジは分隊長。ナナバ、ネスは班長、そしてリヴァイには新設の兵士長になってもらう。」

「兵士長?」

「そうだ、全ての兵士を統べる役職だ。」

「待て待て、さっきも言ったが役職なんぞ要らねえと言ったが聞こえてねえのか。」

「命令だ、リヴァイ。これからの兵団にお前の力は必要なんだ。」

「俺はただ巨人をぶった斬るくらいしか出来ねぇ。人を纏めるなんざ柄でもねえ。」

「いや、お前なら出来る。必要なら補佐をつける。」

バチバチと視線を戦わせる二人を取りなしたのはミケだった。

「リヴァイ、お前が戸惑うのも分かるが俺達もサポートする。問題はない。」

「……」

「何度も言ったが、これは命令だ。これからの兵の生存率にも関わる。就任式と同時に任命式も執り行う。心しておけ。」


「……了解だ、エルヴィン。だが補佐は要らねえ。」

「いや、暫くはつける。そのほうがお前の負担も少ない。こちらで適任の者をつける。」




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