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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第3章 兵士と破落戸たち


翌日の朝礼で整列する兵士達の段上にリヴァイ、イザベル、ファーランはキースの横に並んでいた。

キースは部下たちに新しい仲間が来たと大声で告げ、
横にいるリヴァイ達に自己紹介するように命じた。

憮然とした表情で「……リヴァイだ……」
明るく元気な声で「イザベル・マグノリア!よろしく頼むぜ!!」
人好きのする笑顔で「ファーラン・チャーチですっ!」
個性的な自己紹介に兵士達は唖然とした…

そして始まった訓練。エルヴィンは遠くから見ていた。
三人とも立体機動の腕は確かだ。
初めこそ、大木の幹にアンカーを刺して移動するのに手こずってはいたものの、すぐにコツを掴み、重力を感じさせない、しなやかな立体機動を見せつけた。これなら問題は無い。

フラゴンの怒鳴り声に憮然としながらも難なく巨人の模型の項を削いでいく。
誰もがリヴァイの素早く深い斬撃に釘付けになった。

ハンジはその姿をみて興奮し隣にいるモブリットに
「彼、訓練兵団にいたのっ??!くぅ〜、滾るねぇ!何事もやり方次第だっ!」と叫んでいた。

ファーランもリヴァイ程ではなくとも、充分な動きで模型を削いでいる。

イザベルは乗馬で頭角を現し、立体機動では小回りのきく動きを見せていた。

昨夜までバカにしていた地下上がりの破落戸たちは並の兵士よりも、ずっと能力が高く、中には打ち負かそうと血気盛んな兵士がリヴァイに挑むも対人格闘でも型通りな攻撃しかない兵士はすぐに降参する羽目になった。

ここまでレベルの差を見せつけられ、見くびっていたからこそ、逆にその戦い方に惹き付けられる兵士が挙って自分達とは違う動きを何とか聞き出そう、モノにしようとリヴァイ達に話しかける。
ファーラン、イザベルはともかく、リヴァイだけは三白眼で睨みつけ、何も言わずに去っていく。

ファーランは持ち前の人当たりの良さを発揮し、素直なイザベルは「どうだ!」と胸を張った。

そんな中リヴァイだけには兵士達もなかなか近付けずにいたが、ファーラン、イザベルは兵団での生活や、兵士達に馴染んできているようだ。

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汗臭く窮屈な中でも仕事の依頼内容を忘れてはいない。
また、リヴァイのエルヴィンに対する態度も変わる事はなく彼ら二人の間には常に緊張の糸が張り詰めていた。

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