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狐の〇

第3章 大阪城




すべっ
「きゃっ!」

思わず腰を抜かし座り込む

「お、おい大丈夫か?立てるか?」

「はい··すみません(なんだろ私より大きいのに優しい)」

『······』

「いきなり俺みたいな大男がいたらびっくりするよな。何もしないから安心しろ俺は清正、加藤清正」

「わ··私は··ーーー」



「どうした?」


ぱくぱく
「私は、ーーあれ?名前が思い出せない。」

「名前が思い出せない?」

会話は出来るのに名前が出ない

思い出せば思い出すほど


ずき
「ーっいた」

「頭が痛むのか?とりあえず秀吉様に会いに行こう。そこでお前の名を決めて貰えばいいだろ、ゆっくり思い出せ」

うるっ
「ありがとうございます··。加藤様」

「堅苦しいのは嫌なんだ。清正でいいぞ」

「そんな恐れ多いです!··ならば清正様って呼びます!」

「あぁ、そうしてくれ」
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