第9章 黄色いヒヤシンス(時透無一郎)
『よし、できた!
アオイちゃんもいろいろ準備あったのにありがとう!』
「いえいえ!こちらこそ助かりました!」
『じゃあ私蜜璃さんのところ行くね!』
「はい!ありがとうございました!」
蜜璃たちのところへ向かう飛鳥。
彼女の手には桜柄と蛇柄の巾着が。
『蜜璃さんたち喜んでくれるといいな…』
不器用な彼女なりに頑張って作ったのだ。
「〜〜〜〜〜〜〜」
何やら騒がしい様子。
『…?何かあったのかな…?』
飛鳥は近くにいた実弥に声を掛ける。
『実弥さん…あの、どうかしたんですか?
みんな揃って…』
「飛鳥!お前どこ行ってたんだァ!」
『えっ…蜜璃さんたちへの贈り物の整理ですが…』
「甘露寺が大変なんだォ!
お前が伊黒のことが好きだから結婚やめるとか言い出してるんだァ!」
『はっえっ?なんでそんなことに?
というか私が伊黒さん好きってなんですか…!』
「そんなん知るかよォ!とりあえず話ししてこい!」
飛鳥は実弥に背中を押された。