第7章 きっかけ(冨岡義勇)
『…あんなに素敵な彼女さんが
いるのに、、、
なんで私のこと誘ったんですか?』
「…彼女?
俺付き合ってる人なんかいないぞ。」
『私見たんです、昨日図書館で
義勇さんが同じ制服の
綺麗な人と一緒にいたところ。
近くにいたA高の人も言ってました
お似合いだって…』
「胡蝶のことか…
あいつはただの幼馴染だ。
恋愛感情なんて皆無だし、
もちろん付き合ってもない。
あいつも俺のことなんて
なんとも思っていない。
昨日はたまたま図書館で会っただけだ。
というかなんで声掛けなかった?」
『…無理ですよ。
凄くお似合いでしたし
私の入る余地なんて
全くありませんでしたよ。』
「…とにかく誤解だ。」
『そう、、だったんですね…』
2人の間に沈黙が流れる。
『…義勇さん、私の話し聞いてくれますか?』
「もちろんだ。」
義勇は真剣な眼差しで飛鳥を見つめる。