第7章 きっかけ(冨岡義勇)
『はぁ……』
鏡に映る自分に大きく溜め息をつく飛鳥。
『…やっぱり止めておけばよかったかな…
でも梅は私のことを思って、、、」
帰りたいけどこのまま帰ると梅に申し訳ない。
私のせいで雰囲気最悪にしてしまったら…と飛鳥は考えながらトイレから出る。
「大丈夫か?」
『へっ…?』
トイレから出ていきなり話しかけられて驚く飛鳥。
そこには見覚えある顔が。
「俺、義勇。
合コン一緒にやってたA高の。
なんか辛そうだったから様子見にきた。」
『あ、ありがとうございます…!
すみません、心配おかけしました…
今戻ります!』
そのとき手首をグイッと引っ張られる。
「帰りたいんじゃないの?」
切れ長の綺麗なブルーの目がジッと見てくる。
『あっ…いや…でも…
せっかく友達が誘ってくれたのに
帰って雰囲気悪くさせたくないので…』