第5章 雨のち晴れ(時透無一郎)
「俺、飛鳥にフラれてから
何度も何度も諦めようとして…
だから避けてたんだ。
高校生になったら何故か
告白されることが多くて、
これなら忘れられる、そう思った。
でも全然無理で…
そしたら最近不死川と仲良くなりだして
あいつイケメンだし背も高いし
飛鳥と凄くお似合いで。
家にまで行ってるし周りもみんな
お前たちのこと認めてて…
もう今度こそ駄目だなって思ったんだ。
でも…全部俺の勘違いだったってことか。
ずっと想ってくれてたんだな…』
そう言って無一郎は私の頬に
手を添える。
「俺も…ずっと好きだったよ。」
『…っ…無一郎…!』
私の瞳から涙が溢れた。