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【ツイステ】ねえ、そばにいて

第26章 これがモブ視点


~ハロウィーン~



僕はスカラビア寮3年、名前を名乗るほどのものでもない。

僕の所属するスカラビア寮は、寮長・副寮長ともに2年生が務めている。よくやっていると思う。
とはいえウィンターホリデーでは副寮長のせいで散々な目にあった。最悪だった。実家に帰れなかった。許さない。
でもその後、大きな問題はなかったので先輩として見守っている。

僕は熟慮する。

まあ、副寮長に真っ向から対立するの怖……ゲフンゲフンッ。
僕はじきに4年になって、学外実習に出る。
今、問題がないならそれでいいんだ。
そう、僕に被害がなければそれでいいんだ。




さて、今はハロウィーンウィーク。
スカラビア寮は、購買を会場にして狼男の仮装をしている。

「おつかれー」

「おう、交代な」

スタンプラリーの係を交代した僕は、少し離れた場所で副寮長とアーヤが揉めているのが見えた。

アーヤは、その華奢な体格と女みたいな名前で誤解しそうになるが、まごうことなき男である。なぜならここは男子校だからだ。
まあ、正直アーヤより女っぽい男は、この学園にごまんとい……ヒッ……なぜか今、蛇に睨まれたような心地がした。解せぬ。

アーヤは端的にいえばコミュ障だ。内気で無口。人とつるまない。
約2年間、同寮の先輩として後輩みんなの面倒をそれなりにみてきたつもりだが、多分あいつと1番喋っていない。
つまらない男だ。
あいつ、イグニハイドの方が合ってるんじゃないか?

そのアーヤだが、ここ数ヶ月で寮長・副寮長と一緒にいるのをよく見るようになった。
特に、副寮長といることが多いようだ。

それだけなら問題ない……が。
僕は寮で見てしまったんだ。
雰囲気が変だ……
肩に手をかける。体を密着させる。顔が近い!
あれは……男同士でデキてるんじゃないのか?!

ハラハラする。だか、僕はそれを誰にも言わない。

僕は熟慮する。

話を戻すが、アーヤと副寮長が言い争いをしているのは初めて見た。
もしも、もしもだが、副寮長の弱みを握れたらこれ幸い。

僕は2人の様子を観察することに決めた。



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