第17章 新しい始まり《主人公目線》
わたしは、津軽さんに、横抱きにされてベッドルームに連れて行かれた。
わたしをベッドにそっと、横たえさせると、津軽さんは背広を脱いで、わたしにゆっくりと覆いかぶさって来た。
津軽さんの両手が、わたしの両手をベッドに縫い止めた。
「いいよね?」
「あの....シャワー浴びて来てもいいですか?」
「駄目、待てない。それに、俺、君をもっと感じたいから、今日は」
そう言うと、わたしの唇に啄むように何度も、優しいキスを落とす津軽さん。
それから、角度を変えながら、じわじわと深くなっていく津軽さんのキスに目眩を感じる。
「んっ......」
津軽さんの乱暴に服を脱ぎ捨てる仕草が妙に艶めかしくて、露わになった津軽さんの逞しい胸元にドキドキする。
服のボタンを津軽さんにひとづづつ外されて、露出した素肌に、津軽さんの舌と指先で熱い刺激が与えられた。
身体を突き抜けてゆく甘い熱い津軽さんが、欲しいという衝動。
じわじわと責められて、待ちきれなくて、自分からねだるように、津軽さんの首に腕を回した。
「もう、待ち切れない?」
津軽さんに、少し意地悪で劣情を孕んだ目で見つめられて、、津軽さんを欲しい衝動がますます高まる。
わたしが首を縦に振ると、
津軽さんの熱い物が、ぐっと押し分けるように入って来て突き上げられる。
「あん.........!」
自分でも驚く様な艶かしい声が零れた。
津軽さんに揺さぶられながら、快楽の深い海に落ちてゆく。
「気持ちいい?瑠璃子?」
「あんっ.....き....気持ちい....い...です」
掠れた甘い声が零れる。
「俺も凄く気持ちいい、瑠璃子、俺の事愛してる?」
津軽さんの掠れた声も色気が纏わりついてて、わたしをもっと熱くする。
「はい.......津軽さんだけをずっと」
わたしは、津軽さんに揺さぶられながられ、意識をついに、手放した。
(暖かい......凄く安心する温もりに包まれている......眠りの幸せな海の底に、ゆらゆらと落ちてゆく。誰かに、ずっと抱かれながら..)