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手のひらの虹 【恋人は公安刑事】津軽高臣編

第10章 潜入捜査 〈津軽目線〉


ウサが、潜入捜査に入る前に、何とか、新垣の尻尾を掴みたかった。

しかし、新垣は、なかなか巧妙で、尻尾を掴む事が出来なかった。

公安の資料室で、もう一度、【愛の下僕会】を調べあげようと資料を集めていると、ウサも資料室に来た。


俺は、上司の顔しか出来ずに、ウサに大量の資料をデスクに持って行く様に指示をした。
ウサが俺の側に来て資料を運ぼうとした時に、俺の好きなウサの柔らかな匂いがした。

(もう一度、瑠璃子を抱きしめたい)

ウサは、大人しく、資料をカートに乗せると、資料室を出て行った。

モモと二人で、【愛の下僕会】の事を調べあげていたが、これと言って、新しい取っ掛りを見つけれないでいると、ウサが、高揚した顔で、俺のデスクに来た。

ウサは、新垣と元財務大臣木内の繋がりを見つけていた。
そして、殺害された被害者が全て現財務大臣の大野の熱心な後援会のメンバーであった事も。
捜査は、大きく前進したかのように思えた。

俺はモモと一緒に、【愛の下僕会】の各支所の活動を追ってみたが、怪しい点はなかった。

殺人を起こしているのは、教団の在家信者か、簡単に自国に戻れる外国人。

外国人となると、特定出来る可能性は限りなく0に近い。



現財務大臣大野と元財務大臣木内と新垣の関係性についての裏は取れたが、モモとウサの潜入捜査を止める程の決め手となる情報はないまま、ウサ達の潜入捜査が始まった。

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