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手のひらの虹 【恋人は公安刑事】津軽高臣編

第9章 潜入捜査〈主人公目線〉


ついに、わたし達の潜入捜査当日が、やって来た。

わたしの腕時計は、最新の盗撮、盗聴の機能付き腕時計だ。
今日の朝、黒澤さん経由で津軽さんの元に持って来られたやつを、
津軽さんが、ウサちゃん、手を出して、と言って付けてくれた。
連絡が、途絶えた、情報提供者の情報では、掃除当番が、回って来ると、掃除当番数名で、広い施設内を手分けして、掃除するらしい。
いくつもの盗聴器は、持ち込めない。
それに、施設内は、全て防犯カメラが設置されている。
頭の中の見取り図に、掃除をしながら、防犯カメラの位置を覚えていかなければいけない。
わたしは、教祖と同じT高校の卒業生に成りすますので、この五日間
T高校の野球部の試合状況など、時系列で頭に叩き込んで来た。
卒業名簿に載ってないのは、二年生で、東京の高校に転校したから。より、教祖 新垣に近親感を持って貰える様に、色んな事を頭に叩き込んだ。
今回の捜査は、他班も協力の上の捜査だったので、わたしが、屋上で、T高校の校歌を練習していると、後藤さんが、やって来て、
香月、アンタどんどん公安刑事らしくなっていくなって、
少し寂しい顔で笑われた。

「わたしには、公安学校での二年間があります!それを、全て生かして、この捜査に挑みたいんです!」

「香月、真面目で、最後まで全力で頑張るのが、アンタのいい所だ。でも、最初から、気張り過ぎると、持たないぞ」

「はい、ありがとうございます」

「任務は、お前一人で完遂させるものじゃない事も覚えておけよ」

と言って、わたしに缶コーヒーを渡すと屋上から、去って行った。

USBメモリの受け渡しは、郵便ポストの下に絆創膏で貼り付ける。
黒澤さんが、郵便配達員に成りすまして、回収する。

当初、宗教的意味合いの濃いテロだと推察、されていたが、
現財務大臣の大野大臣を狙ったテロになる疑いが濃くなり、警備課の桂木班が、大野大臣のSPをするらしい。

百瀬さんも、宗教的意味合いの濃いテロの捜査、阻止が任務だったけども、まず、テロの日時時刻を探らないといけない。そして、テロの方法。
仮に、わたしが、教祖の新垣を逮捕と拘束まで、持っていけたとしても、テロ部隊が、テロを中止しないケースもあるからだ。

わたしと百瀬さんは、別々の公共機関を使って、
信者達が待つ、【愛の下僕会】東京本部へ向かった。
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