第4章 大魔お..法使いナタリン☆
ーーその頃。
「Oooおウウウウウウウウウウウウウウウッッッッッッ!!!!!じぇい・けええええぃぃぃイイイイッッッJ・Kええええええええええええええええええ」
「……….........................................]
華夜は、騒音問題になりそうなくくに注意するのもとっくに忘れ、鎖を前に、
あごに親指と人差し指を当てた。
ーーーあたしたちも、蔓延した白いモヤが引いた後、くくもそこにいて、居ても立ってもいられなくなって2人で立ち入り禁止区域に入った。ーーけど、そこには1人用のテーブルとその上の縦に長い花瓶、そして白と黒を基調とした、やけに洒落てるこの空間だけ。 あの白いモヤ…何だ?
考え込むけど、…わからない。でも、あの子がここへ入った瞬間、白いもやが一瞬にして広がった。という事は、やはり、ここの鎖に入れば、あの子と同じ何かが起こるはず。ーーその何かは、こんなに探しても鈴ちゃん見つからないから、”非現実的な事”、なのだと直感で思った。
そういえば、鈴ちゃん、と声をあげたとき、何か、若い男の声がした…気がしーーー。
「いやっ……...........!?」
ハッとして、くくの方を見る美女。くくは、わざとらしくと言って良いほど、震えながら悲鳴のように、jkjkと叫んでいた。
「どうしようくくくん!!あの子、不法侵入者とかにーーーーーー」
さらわれ、と口をパクパクさせたら、くくは、‥ふいにニコッと無味乾燥な笑顔を華夜に向けた。美女は目を見開く。
「そoooれッはッナイよ!jkが消えたトコ目撃した!!」
ささやき声に、華夜は血の気が引いた。
「..き...え.......]
思わず、床に座り込んでしまった。その消えた、は、文字通り消えた、という事なのだろう。その場から、鈴ちゃんの姿が、なくなった…。
「どうすれば…いいの」
あの子の手の温もりを感じていた腕は、‥守りきる事が出来なかった腕。その腕は、冷え切って、麻痺したように動かせない。っ‥
その刹那、華夜の脳裏をよぎったのは、あの子が、なにやら興奮して頬を紅潮させた顔、2人で、多分同じくらい幸せに笑っていた、事。ーーーその出来事が、今とその時の距離が、遠い昔どころか前世のように、終わりがないように感じられてーーーーー…