第4章 大魔お..法使いナタリン☆
「いぎゃアアアアアアアアアアアアッッッッッ!!!」
えっ···
その刹那、ソレに気付いたご存知私の叫び声が出たと思ったけど、違う。
この声はっっ···!!!
「葉太郎くんッ!!」
叫んで、何か影の動いている方へ駆け寄った。ビックリしていた。自分でも、
まさか思いもよらず名前を叫んでいたなんてーー···
「山田ッッ!!」
安心にすがりよって走ってる自分に、迷いが生じた。
ーーー罠、かもしれない。
死んじゃうのかなっ···
"げーむおーばー"で、この世界から逃れられーー、いや、そんなはずはっ···!!
ぱん。
ーーーーーーーーーーえ
< 不具合、が起こってしまった。 >
なに··
頭の中、真っ白。さっきの部屋、みたいに····
<そんなに怖がらせるつもりじゃなかったんだ。>
爽やかに、館内放送のように声が響く。どこまでも··· 「ヒィッ··!!!」
葉太郎くんは、もうそこにはいなくなっていた。
う、うそ···
< 大丈夫大丈夫、あれは不具合だから。さっきの部屋を目指すんだよ。ね?>
ふぐ、あい···
途端にホッ···とした。ガク、と膝をつきそうになったのを、すんでのところで
抑える。
あは。
不意に、頭の裏から、ナニかが吹き上がってきた。
あたし、あほみたい
だってこんなおかしなのって、ないよ。ない··し、死···っなんて、そうそう
起こるこたあないでしょ?ないない、
あは は 。
そんな事を、頭ん中呟いていた。ふぅ···と息を吐く。
あ れ ?
これってみんな、いなくなっちゃったのかしら。
ようやく、明確に、我に返った気がした。
あは···は。
みんな、いなくなったんだね。
いや、こんなおかしな空間ではきっともういない··ハズ。もうおかしいよもう
なんなんだよおかしいんだよこの空間意味わかんないよもう···。
そうだよ、みんないないんだ。いなくなったんじゃなく。
いや、まだ生きてるだ
えぇえ?何か言った私い···。現におかーさんはいないじゃん、いないいないいないいないいないみんないない、よし、もうあの男に
消されたんだぁ····あ。