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ご指名は?1.5

第4章 大魔お..法使いナタリン☆



「いぎゃアアアアアアアアアアアアッッッッッ!!!」


えっ···

その刹那、ソレに気付いたご存知私の叫び声が出たと思ったけど、違う。

この声はっっ···!!!

「葉太郎くんッ!!」

叫んで、何か影の動いている方へ駆け寄った。ビックリしていた。自分でも、

まさか思いもよらず名前を叫んでいたなんてーー···

「山田ッッ!!」

安心にすがりよって走ってる自分に、迷いが生じた。

ーーー罠、かもしれない。

死んじゃうのかなっ···


"げーむおーばー"で、この世界から逃れられーー、いや、そんなはずはっ···!!








ぱん。











ーーーーーーーーーーえ



 < 不具合、が起こってしまった。 >


なに··


頭の中、真っ白。さっきの部屋、みたいに····

<そんなに怖がらせるつもりじゃなかったんだ。>

爽やかに、館内放送のように声が響く。どこまでも··· 「ヒィッ··!!!」


葉太郎くんは、もうそこにはいなくなっていた。


う、うそ···

< 大丈夫大丈夫、あれは不具合だから。さっきの部屋を目指すんだよ。ね?>

ふぐ、あい···

途端にホッ···とした。ガク、と膝をつきそうになったのを、すんでのところで

抑える。


あは。


不意に、頭の裏から、ナニかが吹き上がってきた。


あたし、あほみたい

だってこんなおかしなのって、ないよ。ない··し、死···っなんて、そうそう

起こるこたあないでしょ?ないない、

あは    は 。


そんな事を、頭ん中呟いていた。ふぅ···と息を吐く。

あ  れ ?


これってみんな、いなくなっちゃったのかしら。

ようやく、明確に、我に返った気がした。



あは···は。



みんな、いなくなったんだね。


いや、こんなおかしな空間ではきっともういない··ハズ。もうおかしいよもう

なんなんだよおかしいんだよこの空間意味わかんないよもう···。


そうだよ、みんないないんだ。いなくなったんじゃなく。


                         いや、まだ生きてるだ

えぇえ?何か言った私い···。現におかーさんはいないじゃん、いないいないいないいないいないみんないない、よし、もうあの男に

消されたんだぁ····あ。



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