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ご指名は?1.5

第3章 まさかの疑惑




プルルルッと誰かの携帯が鳴った。しかし誰もケータイを持とうとしない。

「オイ、誰かの携帯鳴ってるぞ」

葉太郎くんがそう言うと、スウさんは箸を置いた。

あっ、スウさんのかー。スウさんはポケットに入ったケータイを取り出し、立ち上がりながらもしもし、と言った。そして部屋のドアに向かって歩いた。

「...いや...今日もこっちに泊まる...。....怒らないで....あの女の子と一緒の部屋で寝たりしてないから....」

!?

そのままスウさんはドアをガチャンと閉めた。 まだ何か話しているようだ。

えっ、スウさん..

「いつも喋るの遅い割に、自分の彼女と話す時は流暢になるんだね。」

「えっ!?」

声のした後を振り返った。いつのまにか私のバックを取っていた菜太郎がふぅん、と言うように目を細めた。

「あれスウの彼女なのか。」

葉太郎くんもふぅん。という感じ。えっ。

「えっ、でも電話相手が彼女ってまだ決まってないですよ..」

まあ、スウさん程の神美男子放っておく女子はいないと思うけど、と言おうとしたら、

「でも会話の内容的にそうっぽいね!」

エエッ!?!?

何故か隼人さんがとても嬉しそうにニコニコ笑っている。

(あの電話確実に彼女さんっぽいし、彼女さんいるなら、鈴ちゃんのことは狙うわけないよな..。良かった!)

「えっ、くくさんはどう思いますか、、ってもういない!」

「くくはくくのお気に入りの女達のところにさっき行った。」

「エッ、そうなの!?」

菜太郎の方をズィッと見た。菜太郎は私からイヤそうに視線を外し、ヌイグルミをサッと隠した。

いや取らないし、、と思ったら、

「あんたどうしてそんな事気にかけるの?」

えっ。あ..

菜太郎が何か勘付いたようだ。

「いや、、なんでだろ、、」

なんだろ、ちょっと心が悪い感じにザワザワしてる感じ。

「..鈴ちゃんはスウに彼女がいるかどうか気になるの?」

隼人さんは私の方に歩み寄ってきた。


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