第2章 源氏名を決めようの会
「いいかい、あんたたち」
老婆は、横一列に並んだ5人の男たちを、ギロリと睨
んだ。
その男達の、双子の1人がごくりと息を飲む。
「心のリハビリ中だけど、今は何にも話しちゃいけ
ないよ。今までと同じように接するんだ。」
蝋燭の火がゆらゆらと燃えている。老婆は男達に背
を向け、ベッドに横たわる少女の頭を愛おしそうに
撫でた。
「は..」
男の1人が、少し間をおいて返事をしようとすると、
「いいね!?」
老婆は突然振り返り、了解の返事を眼力でせかし
た。ーーーーーーーーーー