第6章 隼人さんの杞憂
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
♦︎♦︎♦︎
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
♦︎♦︎♦︎
「きゃぁあっ♡この男の子、可愛いぃ〜っ♡欲しいわぁ〜♡この子の事っ...♡」
「あらぁ〜奥さん!その少年ならこのわたくしが、今日から飼う事にいたしましたわ♡娘に頼んで連れてきたのよッ♡」
誰かが.....ここにくる....?
...自分は代わりに、ここから解放されるかもしれない...。
ーーーAAッ!!僕チンは、本当の家族のもとにぃッ...ッ!!
水族館のような、巨大なガラスのケースの内側で、ほっと一息をつく。
「...あら?今貴方表情を緩めたわね?」
扇子を広げて、こちらに近づいてくる。
この女性は、絵本の世界で出てきそうな、豪勢なドレスを身に纏っていた。
「貴方は24時間休みなく無表情でいなければならないのよ〜!無表情の美少年が、私は好きなんだからっ♡」
ガラスケースごしに、投げキッスをされる。
「でもぉ〜手荒な暴力は嫌いなのぉっ♡罰として、1週間餌はナシねぇっ♡私の可愛い美少年君ッ♡♡」
表情を、無理やり無表情に変える。
ーーー僕チンはまだ、解放されないみたいだ.....っ
そして、自分の逆鱗に触れる行為を僕チンが取ったとはいえ、僕チンを褒め続ける....
.............気持ち悪いっ
「それでねっ!今日その子の父親からァ〜♡引き取ってきました♡今日からあのコの隣のガラスケースの中にっ♡いてもらうわぁ〜♡」
.....!!
「だ......れ...........?」
声を絞り出した。
そこにいたのは、ーーーー身体中が、全身痣だらけの、確かに美しい少年だった。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
♦︎♦︎♦︎
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
♦︎♦︎♦︎