第5章 ※これは、一応ホストの話である(?)
がッッッッッ!!!
「!!???」
くくさんに蹴り落とし喰らわせようと思った瞬間。
華夜さんがくくさんの両手を掴んでいた。
ちなみにその手の形は、何かを掴み取ろうとしている形だった。
ミシミシ...と軋む音がする。
「け〜さつねっ♪」
華夜さんの微笑に、嗚呼、冷や汗。
「Haiぃぃい....♡♡♡」
モジモジと華夜さんにしばかれるくくさんを見て、ウウウェ...となる。
...ジャナクテッッッ!!
と、キョロキョロしてスウさんの姿を探したけど、無かった。
なので、近くにいた隼人さんの袖を掴む。
「鈴...ちゃっ....?」
驚いて、顔を若干赤くして目を丸める隼人さんに、申し訳ネェェエ!!!と感じつつ、続ける。
「ごっ、ごそごそ、ご相談があるのですがっ....!??」
と、すんぎょく青ざめつつ、ンズビビビビ!と、私は鼻水をすすった。
ーーーモウ覚悟を決めるシカナイオ!!
「ええっ?鈴ちゃん大丈夫!?」
さて、
場所を移動して2人きり。
屋敷の中のキッチンで、隼人さんとお喋り。
そのシチュエーションに興奮する間も無く、私は青ざめていた。
「あぁ〜...なるほどねー?」
隼人さんはニコッ♡と笑った。語尾に♡が見えるくらい綺麗な笑い方♡ぶぼっ!!
「でも大丈夫だよ鈴ちゃん。」
肩にポンと手を置かれた。
「俺たちはお金をお客さまから頂いてないから。ホストには当てはまらないんじゃないかな?」
えっ。
そうだったの?
「で、デモ...いつか、高校2年生の菜太朗がお酒提供してーーー?」
「クリームソーダだったんじゃない?それ?」
あっ...
そ、ソウナンダ.....?
隼人さんの笑顔の圧に押されて、それで納得する事にした。
「ホストは18才未満は働けないから注意しようねっ☆みんなっ!」
隼人さんはダメ、ゼッタイと書かれた看板を持って星を飛ばすウインクをしてみせた。
「えっ!?どなたに忠告...??」
「鈴ちゃんは気にしなくていいよっ!」
煌めく爽やか笑顔の隼人さんに勝てる者などいなく。
問題は解決した。(?)
チャンチャン。