第2章 源氏名を決めようの会
「..分かったッッッ!!!」
くくさんが珍しく従って解放してくれた。口元は相変わらずニヤニヤしてるけど。
「ええっと、、葉太郎くん愛の救世主と書いてラブメシアでいいんじゃないかなあ、、」
と思わずポロッと口から出てしまった。
「ッ!い、いやなんかそれはやめとくぜ、、さっき微妙な空気になったし、、」
とまた微妙な空気に、、。
と、隼人さんがウウンと咳払いをした。
「えっと、、鈴ちゃんごめんね。」
と隼人さんは男らしい眉毛を八の字にさせた。
いや、大丈夫です、くくさんから助けようとしてくれてありがとうございますと恐縮してペコペコ頭を下げた。
「、、で?」
今までどうでも良さそうな顔を、というか少し不快そうにし傍観していた菜太郎が口を開く。
「どうしてポン太はだめなの?」
左腕で頬杖をついて、目尻を吊り上げてるコワイ顔でポン太と言っていてその温度差の激しさに吹き出しそうになった。、、のはこらえる。
「いやそんな名前の人もいるかもしれないしふつうにその名前でもいいと思うけど、菜太郎にはちょっと合わないかなー、なんて」
隼人さんが少し申し訳なさそうな絶妙な笑顔。
「ヨシヨーシはよしてよッッッッ!!!」
くくさんが意味不明なことを言い放ち、ビシッとヌイグルミを指差した。なっ、なんか妙に真剣??
「なに言ってんだ?くく」
葉太郎くんがジト目でくくさんを見上げる。安定のかわいいきました。
菜太郎がくくさんに目をやって、すぐヌイグルミの方に視線を戻した。まつ毛の美しさに今更ながらビックリした。
「そう。」
ふいに菜太郎がテーブルに置いたヌイグルミの頭を撫でる。そのまま喋んなくてそんな険しそうな顔しなければ、すごい絵になる、、。
「そこで笑いを堪えてる人にホスト中にまでそんな馬鹿みたいな顔されたくないから変える。」
ちょっとドキーッてして現実の世界に戻った。な、なんかゴメンナサイ。
と、