第2章 雪のような
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神社につくと夜卜は早速ヤスミを清めるべく、清水を振りかけた。神流は柱にもたれかかりながらじっと待っている。
「…体取り戻してきました!」
自身の体を取り戻したひよりが戻ると、一筋の光がひよりから神流に移った。それはピアスの形を取るとはきはきと喋りはじめた。
「全て異常なしです。」
「ありがとう、深緋。」
ひよりは少し息を整えていると、まるで神流が見えないかのように夜卜に声をかけた。
「何してるんです?」
「ヤスミを清めてる。」
一つ聖水をヤスンだ箇所にかけると、変色していた部分が綺麗に消えた。
「水で傷が治った?!」
素っ頓狂な声をあげてあり得ない光景にのけぞるようにして驚くひより。夜卜はほっと安心すると、立てかけてある新しい神器に目を移した。
「ともあれ、収穫はあった。誰にも触られてない死霊に出会えたのは幸運だった。刃渡りも丁度いい。」