第6章 コワイヒト
ひよりはずっと考えていた。
自分は夜卜のことをよく知らない。誰かよく知っている人に話を聞きたい。夜卜と雪音を仲直りさせたい、と。
はっと頭を通り過ぎた衝動に、ひよりは携帯を取り出した。
自分の近くに、いるではないか。
しばらくの間があり、相手はすぐに出てくれた。
「もしもし。」
「あ、神流さん?あの、ちょっと聞きたいことが…」
「聞きたいこと?」
「…夜卜のこと…」
先を言いかけたひよりの前に現れたのは、同じく携帯を耳に当てている神流。神流は携帯をしまうと、ついておいでと歩き始めた。
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