• テキストサイズ

最強、武神の野良生活 (ノラガミ)

第3章 招かれた厄災


「も、モトカノさん?」

「「違う!!」」





ひよりに続き、雪音も。





「元嫁か。そうとうこじれてんな。」

「「だから違うって!!」」

「どっちにしろこじらせてるじゃねぇか。」




やいやい言いあう二人の様子を笑顔で見守る神流と天神。


境内の柵の上に腰を下ろすと、天神はゆっくりと振り向きながら言った。

「まだ、夜卜君を追っかけているのかい?」

「まだじゃのうて、また、じゃろう。命を助けてもらったんじゃ、そのうえ…」

「そのうえ?気になるのかい?」

「見ておれんのじゃ。まさか、妾があのような者に助けられるとは思いもせなんだ。…あ奴もわかってくれるじゃろうか…」

空を仰ぎみれば、くっきりとした青に光る桃色の花。風は相変わらず梅のいい香りを運んでくる。

「また二人があったら君はどうする?」

「夜卜につくに決まっておる。借りは返すのでな。」

そう言って二人の口喧嘩をいい加減止めねばと思い、柵から飛び降り四人に向かって足を進める。その後ろで、いい加減気付けばいいものを、と神流かはたまた夜卜に向かって呟いた。



/ 76ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp