第9章 再会
その後、船は無事に安芸の港に到着した
そして未来は数日振りに秀吉と三成と再会を果たした
「未来様をお連れしました」
秀吉と三成が宿屋の一室で待っているところへ、元就が未来と共に顔を出した
「秀吉様!三成君!」
「未来‼︎無事で本当に良かった…っ」
秀吉と三成が未来へ駆け寄ると、喜びも束の間、秀吉は眉を潜めて未来を見た
「この痣…どうしたんだ」
未来の手首に残る痣に一早く気づき、秀吉はそっと未来の手をとった
「え…あの、これは…」
「さらわれた際に負傷されたようです。頭にも少々傷がありましたが、だいぶ癒えたみたいです」
未来に代わり元就が傷の説明をした
この傷と痣は攫われた時に負ったものだということにしろと、安芸に着く前に元就から言われていたのだった