• テキストサイズ

《イケメン戦国》散りゆく惡の華 ー毛利元就ー

第8章 故郷






額に包帯を巻き、右手首は青痣が痛々しい


そんな有様で未来が船へと戻ると、広良は慌てて駆け寄ってくる


「姫様‼︎…一体どうされたのですか」


「あの…それが、その…」


「長湯してのぼせて倒れてこのザマだ」


明けすけのない物言いをする元就だったが、事実なので未来は恥ずかしそうに俯く


「…返す言葉もありません」


「なんにせよ、念のため船医に診てもらいましょう。ささ、こちらへ」


広良が心配してくれているのがとても伝わってくる


広良について行っても良いのか、未来は元就を見上げる


「診てもらってこい。頭も怪我してるんだ。呑気な頭が今まで以上に腑抜けになられても困るからな」


肩をすくめて未来へ嫌味を吐くが、その眼差しはどことなく優しい気がして未来は言い返すことができなかった


「はい…、行ってきます」


船医に診てもらい、特に問題なさそうだった


手首の痣は目立つが少しずつ痛みもなくなってきていた


/ 125ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp