第1章 *声のボリュームは抑え気味に。【セベク・ジグボルト】
「〜っ、」
真っ赤。その言葉の通りセベクの顔は真っ赤だった。
やっと合った目線はとても力強くて真っ直ぐで。でも不器用なその態度はいつものセベクで。
「僕はお前のことが好きだ…ユウ」
名前を呼ばれたと同時に、大きいたくましい彼の体に包み込まれた。
初めて呼ばれた名前はとても優しくて、でも私を抱きしめる手は力強くて、とても熱くて。
渡したクッキーの入っている紙袋が私に少し当たり、カシャッという音を立てた。
セベクの熱が、私にうつりそうなくらいだった。
「…変な態度をとってしまってすまなかった」
「女だってバレて嫌われたのかと思っちゃった」
ヘラッと私が笑うと、少し困ったような顔をしてセベクも少しだけ微笑んだ。
「そんなわけないだろう、少し自分のした行動を後悔はしたが…」
ぎゅっと強くなる彼の腕。
私も彼の背中に手を回し、抱きしめ返した。
「私も好きだよ、セベク」