第7章 月虹
「……イッて…雅紀さん」
俺は、さっき気持ちよくしてもらったし、と思って声をかけると、雅紀さんは俺を抱いたままフルフル首をふった。
「……そんなすぐ終わったらもったいない」
「……もったいないって……んっ」
雅紀さんが身じろぐたび、ピリピリとした甘い刺激が背中を走りぬけ、俺は思わず体を反らす。
その様子をみて、雅紀さんは嬉しそうな顔になった。
「………気持ちいいの?」
「…よく……わかんないです」
鼻をすすり、でも……、と、雅紀さんのたくましい肩に頬を擦り寄せた。
「すごく熱くて……すごくあなたを感じます」
「………そう」
それは本当だった。
俺のなかに埋められた雅紀さんが、ピクピク脈打ってるのをダイレクトに感じる。
……動きたいって証拠だよね。
雅紀さんは優しいから、ギリギリまで我慢するだろうけど、でも多分もっともっと動いて、もっと気持ちよくなりたいはずなんだ。
……男だもん。
「………いいです。動いて、雅紀さん」
俺はそういって開いてた両足を雅紀さんの腰に巻き付けた。