第7章 月虹
「あ………はぁっ…はぁ」
息を弾ませて、脱力する俺は、両手で顔を覆った。
どうしよ…出ちゃった………
雅紀さんは、ふふっと笑い、汗ばむ俺の額にキスをしてくれた。
「……大丈夫かい?」
「ご……めんなさい…我慢できなくて」
情けなくて泣きそうになってると、雅紀さんは俺の髪の毛をよしよしと撫でて、そのまま目元にも口付けてくれる。
「………おかげで力抜けただろ?緊張してたみたいだったから」
「………は……い」
「イク時のカズめちゃくちゃ可愛いかった」
「………やめてください」
確かに、体は弛緩しきってるから、余計な力は入らなさそうだ。
けど、さっきの醜態を思い出してしまい、どうにも照れる。
「耳赤いよ」
「………仕方ないじゃないですか」
俺の小さな口答えに、雅紀さんは、にっこり笑って、そのまま自然な流れで、するりと俺のパジャマの下と下着をとった。
「…………」
「…………」
「……ほんとに…するよ?」
「………はい」
「いいね?」
「………はい」
最後の確認なのか、もう一度意思確認されたけど、俺は顔を隠しながら迷わず頷く。
雅紀さんは、わかった、と言って、自分も脱いでるようだった。