第7章 月虹
大きなベッドに、静かに横たえられる。
雅紀さんは、俺に優しいキスをひとつおとして、ベッドサイドの明かりだけをつけ、部屋の電気をリモコンで消した。
ほのかな橙色のライトに浮かび上がる雅紀さんは、着ていたパジャマの上を手早く脱ぎ捨てた。
初めて見る上半身の裸に、俺は息がとまりそうになる。
鍛えられた胸板や、腹筋が、ものすごく美しい。
服を着ていたらスマートなのに、脱いだらマッチョって、なんなのさ………
雅紀さんは、ゆっくり俺に覆いかぶさってきた。
親指で頬を撫でられる。
微笑む雅紀さんと見つめ合う。
「…………カズ。好きだよ」
「……俺も…好き…………んん」
続いて、また深く深く口づけられた。
チュクチュクと音を鳴らしながら、絡められる舌に、再び体温があがってゆく。
雅紀さんの指が、俺のパジャマのボタンに触れたかと思ったら、それらはするする魔法のようにはずされた。
たくしあげられたTシャツの下から、温かな指が入ってくる。
びくっと反応してしまったけど、雅紀さんは、そのまま俺の胸あたりまで手のひらを這わせて来た。
「ん……んっ…ふぁっ」
ゆっくりと尖りを捏ねられて、腰が浮いた。